税理士探しの新しいかたちを提案するTRUSTAX

税務・決算に関する記事と税理士の声、プロボイス

プロボイスは、税や経営に関連した記事やコラムに対し専門的な知識をもとに税理士が実名でコメントするオピニオンメディアです。
記事と専門家のオピニオンを合わせて読むことで、税や会計、起業や経営ノウハウなどの知識を多角的に得ることができます。

宗教法人はお得? 税務・決算

宗教法人はお得?

宗教法人がお布施や戒名、葬儀など宗教行為で得た所得は公益事業として非課税になります。

3Voices

朋祿会 税理士合同事務所
宗教法人も税務調査を受けます。調査の対象は収益事業ばかりではありません。例えば、お寺のほとんどは宗教法人ですが、お寺のご住職がお布施を法人の帳面に載せずに個人で使用すると、法人から給与を支給されたと解釈されて、源泉所得税を追徴されます。さらに、不正計算であるとして、重加算税を課されます。一般の法人の収入除外と同じように扱われますが、法人税だけはかかりません。お布施は宗教法人の収入として非課税です。また、ご住職は境内の庫裏にお住いのことがほとんどですが、庫裏も職務上の必要に基づく社宅等として扱われ、家賃相当額を払わなくても経済的利益は課税されません。つまり只です。 これが、法人になっていない個人事業のお坊さんですと、収入したお布施は事業所得として通常に課税されます。宗教上の非課税は宗教法人にのみ与えられた特権です。これは法律が、宗教が非課税と規定しているのではなく、非課税となる公益法人のリストに宗教法人を載せることで非課税としているためです。法律は宗教とは何かを議論せずに矛盾を生じさせていることになると思います。

朋祿会 税理士合同事務所

上杉浩明税理士事務所 櫻井昭一税理士事務所

TRUSTAX編集部 2016.07.08

【最新】税務判例ポイント解説 ~税法の文言とは異なる通達の適法性 税務・決算

【最新】税務判例ポイント解説 ~税法の文言とは異なる通達の適法性

東京高裁は、平成27年2月25日、外国子会社合算税制の適用をめぐる税務訴訟の判決理由において、税法の文言とは異なる解釈を示す通達の適法性を認める旨、判示しました。

1Voice

朋祿会 税理士合同事務所
この記事のように法律を文理解釈するのか趣旨解釈するのかで意見が分かれてしまっては税務行政に支障が出ます。そこで、上級官庁が法律の解釈の統一を図るために内部に対して発行するのが通達です。ですから、納税者は通達には拘束されず法律にのみ拘束されます。と言っても通達を一般的な解釈として使用することになります。今回のように法文の文理と通達に疑問が生じることもあります。そこで、おかしいと思えば国税不服審判所に審判請求できます。国税不服審判所長は、国税庁長官通達に示された法令解釈に拘束されることなく裁決をすることができます。国税庁長官通達に示された法令解釈と異なる解釈により裁決をする場合や、他の国税に係る処分を行う際における法令解釈の重要な先例となると認められる裁決を行う場合は、あらかじめ国税庁長官に意見を通知することとなります。それでも埒が明かなければ司法の出番となります。今回の判例でも一審と控訴審では逆の判断をしています。税法はかく難しい部分を含んでいます。今回は法律改正にまで至る判例かもしれません。税理士会では毎年税法の改正意見を出しています。税理士は税法の専門家です。

朋祿会 税理士合同事務所

EY弁護士法人 2016.06.01

【最新】税務判例ポイント解説 ~デラウェア州のリミテッド・パートナーシップは日本の租税法上の法人に該当 税務・決算

【最新】税務判例ポイント解説 ~デラウェア州のリミテッド・パートナーシップは日本の租税法上の法人に該当

最高裁は、平成27年7月17日、米国のデラウェア州の法律に基づいて設立されたリミテッド・パートナーシップが、わが国の租税法上の法人に該当するか否かが争われた税務訴訟において、これを肯定する判決を下しました。

1Voice

公認会計士酒井健一事務所
この判決の影響は二つあると考えます。 一つは、LPS(リミテッド・パートナーシップ)を「権利義務の帰属主体であること」をもって租税法上の法人と判定したことです。 判定のためのプロセスは二つあり、1,LPS根拠法(デラウェア)に基づき法人と判定できるか?2,利義務の帰属主体であるか?です。根拠法上は明確に判定することは困難とした上で、権利義務の帰属主体として法人(外国法人)である。としました。 影響の二つ目。デラウェアLPSが法人と判定されたことで、従来、LPSからの収益を個人の事業所得として申告していたもの(パススルー課税)が、配当所得とされ、LPS本体の利益を法人税課税されることです。 今後この判例が、すべての外国の事業体であるLPSに適用された場合、広範囲な影響が出ることは否めません。

公認会計士酒井健一事務所

EY弁護士法人 2016.05.28

【最新】税務判例ポイント解説 ~ネット販売事業に用いていたアパート等は「恒久的施設」に該当 税務・決算

【最新】税務判例ポイント解説 ~ネット販売事業に用いていたアパート等は「恒久的施設」に該当

東京地裁は、平成27年5月28日、米国居住者がインターネット経由で自動車用品を日本の顧客に販売する事業に用いていた日本国内のアパート等が「恒久的施設」に該当するか否かが争われた税務訴訟において、これを肯定する判決を下しました。

3Voices

公認会計士酒井健一事務所
この判例のポイントは、販売拠点ですね。「自らが営む企業の所在地および連絡先として、アパートの住所および電話番号等を掲載し、販売活動を行っていました」とのことですので、企業の所在地・販売拠点とされました。具体的には「従業員がアパート等において通信販売事業にとって重要な業務である商品の保管、梱(こん)包(ぽう)、配送、返品の受け取り等を実際に行っていた」というものです。恒久的施設は営業拠点ということが大きい判断根拠になります。「準備的または補助的な性格」というのは、連絡事務所など実際のデリバーリなどは行わず、情報収集などに専従することです。この判例の注目点は、「米国居住者が利用していたインターネット市場においては、日本国内に事業所があることを出品の条件としているところもあり、インターネット市場との関係でも取引の前提条件となる重要な要素であった」という点です。利用するインターネット市場が”日本国内に事業所があることを条件にしている”ということが重要な判断基準になりました。日本で、インターネットを利用したビジネスを展開する場合に、大きい影響がある判断基準です。日本でグローバルな事業を展開する場合にこれから留意することだと考えます。

公認会計士酒井健一事務所

浅野千晴税理士事務所 武嶋税理士事務所

EY弁護士法人 2016.05.26

【最新】税務判例ポイント解説 ~株式消却益はあくまでも時価で消却したものとして益金に算入すべき 税務・決算

【最新】税務判例ポイント解説 ~株式消却益はあくまでも時価で消却したものとして益金に算入すべき

東京高裁は、平成26年6月12日、旧商法規定により株式を時価で消却することができない場合でも株式消却益を時価で消却したものとして益金に算入して法人税を課すべきか否かが争われた税務訴訟において、これを肯定する判決を下しました。

2Voices

朋祿会 税理士合同事務所
この判例は二つのことを言っています。一つは法人税法上の利益は会社の会計上の利益とは異なるということ。税法は法体系の中で上位に位置します。そして、他の法律の規定では「ラッキー」「得した」と感じるものを、「それは所得です」と解釈します。税法上の利益は金銭の動きを伴う物だけでなく、あらゆる儲けに及びます。そこに理論的な利益を見つければ、課税対象としています。 そしてもう一つ、法人税法上の寄付金の概念には注意を要します。これも金銭の動きに関係なく、儲けがあれば寄付金をもらったと解釈します。儲けた会社は「それは所得です」として課税されます。儲けを生じさせた会社は寄付金を払ったと解釈します。そして寄付金は少額の限度額以上は払った会社で損金(経費)になりません。支払った方ももらった方も課税を受けます。

朋祿会 税理士合同事務所

公認会計士酒井健一事務所

EY弁護士法人 2016.05.20

最近あった粉飾決算の事例 税務・決算

最近あった粉飾決算の事例

最近で最大の経済事件といえば、東芝の粉飾決算が挙げられる。昨年の5月に突然、第三者委員会を設置すると発表して以降、ズルズルと決算発表を遅らせ、7月に調査報告書が発表されると会長、社長ほか取締役8人が即日辞任。

3Voices

公認会計士酒井健一事務所
不正会計や不適切会計の背景には、経営者が業績達成のために多大なプレッシャーを組織内にかけた結果、というケースが多いですね。コラムで取り上げている東芝もその例です。経営者の姿勢・倫理観の欠如が不正を招く、といっても過言ではないと思います。経営者の不正は内部統制による制御が効きません。何故か? 答えは、内部統制基準の「3.内部統制の限界」にあります。 (4) 経営者が不当な目的の為に内部統制を無視ないし無効ならしめることがある。 としています。これは、内部統制は経営者が整備し、組織内で運営されるシステムであることから、経営者が内部統制の目的を逸脱する、逸脱せざるを得ない行動をとれば、内部統制そのものは有効でなくなる。ということです。 今回の不適切経理を教訓として、内部統制のあり方をもう一度考え直す必要がありそうです。

公認会計士酒井健一事務所

竹中稔会計事務所 朋祿会 税理士合同事務所

TRUSTAX編集部 2016.04.27

pagetop